当院理学療法士佐久間が,第13回日本運動器疼痛学会に参加しました.
昨今のコロナ禍で,様々な学術大会や研修会がオンラインとなっていますが,
今回の学会もオンラインでの開催でした.
当院からの報告は,
「慢性疼痛患者のプレゼンティーズムは,恐怖回避思考や日常の痛みが影響する」
という演題にて報告させて頂きました.
プレゼンティーズムとは,健康問題を抱えたまま勤務することによって,
仕事のパフォーマンスが低下することを指します.
簡単に言うと,寝不足,痛みや花粉症などの体調不良で仕事に集中できないことです.
皆さんも,ご経験があるのではないでしょうか?
仕事に集中できないと,会社の生産性を落とすことに繋がるため,一般企業の多くが
従業員の方に健康で働き続けられるための対策をしています.
慢性的な痛み(肩こり,腰痛などを含む)は,目に見えないので周囲に理解されにくく,
本人も理解してもらうことを諦めて,仕事で無理をしてしまい,さらに身体を痛めるといった
悪循環となってしまいます.
今回,慢性的な痛みを持っている方の仕事のパフォーマンスは,
動くことに対する恐怖感(恐怖回避思考)や,1週間の平均した痛み(日常の痛み:自分が経験し
たことのある最大の痛みを10,痛みなしを0としてどのくらいか?)が強いほど低下する事を
報告させて頂きました.
これは,日常の痛みを減らす事と,動くことに対する恐怖感(トラウマ)を減らすことが
重要であることが示されました.
これらを同時アプローチできることの一つに,運動療法があると思います.
運動をして,痛みに負けない身体,恐怖感なく動ける身体になることで,
毎日の仕事を健康的に頑張りましょう!!
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