スタッフブログ
お知らせ

大学院博士前期課程修了しました

私,理学療法士の河合が,大学院博士前期過程を修了したことをご報告致します.

 

まず,大学院博士前期課程修了にあたり,ご協力をいただきました患者様に厚く御礼申し上げます.

世界的に見ても,ペインクリニックで行われている研究は非常に少ない状況です.

今回,修士研究を通じ,新たな知見を得ることができましたので,ご報告致します.

 

私の研究テーマは,【ペインクリニックにおける慢性疼痛患者の痛みの自己効力感と身体機能・精神機能に関する研究】でした.

 

多くの人が抱える慢性疼痛は,ただ痛いだけではなく,心や社会生活にも大きな影響を与えます.痛みによって生じる様々な問題は,特に働き盛りの世代にとって,日常生活や仕事に支障をきたし,社会全体の生産性の低下にも繋がっています.

ペインクリニックでは,痛みを和らげるために,神経ブロックや薬物療法,リハビリテーションを組み合わせた治療を行っています.患者さんが自分でできる運動療法も重要ですが,これには痛みがあっても自分自身でできると信じる力,つまり「痛みの自己効力感」が必要です.

この研究では,慢性疼痛を抱える人々が,どのようにして痛みの自己効力感を高めることができるのか,その要因を探ることを目的としました.

160人の患者さんを対象に調査を行い,痛みの自己効力感と身体機能や心理状態との関係を分析しました.結果として,痛みの自己効力感は,身体的な活動や心の健康度,生活の質(QOL)と関連していることが分かりました.

慢性疼痛のある人が自分自身で運動療法などを積極的に行うためには,無力感(痛みに対してあきらめ)を減らし,心の健康を保ち,社会生活の質を向上させることが重要です.ペインクリニックでは,これらの点に注目し,患者さん一人一人に合わせた治療を提供しています.

まとめです.

この研究では,慢性疼痛を持つ人々が日常生活で前向きに活動するためには,痛みに対する自己効力感を高めることが鍵であることを示しています.ペインクリニックでは,患者さんが自らの力で健康を取り戻せるよう,サポートを続けています.

 

以上になります.

金原先生よりネーム入りの万年筆をいただきました
万年筆を使う頻度が多くなるよう精進します!!

最後になりますが,仕事や家事など,日々お忙しい中で,本修士研究のために貴重な時間を割いていただきましたことを,深く感謝しております.皆様のご協力のおかげで,この研究が実を結び,慢性疼痛を抱える多くの人々の治療に役立つ一歩を踏み出せることを心から嬉しく思います.

 

どうぞ今後とも,ペインクリニックを宜しくお願い申し上げます.

祝賀会にて,当院のPT白木がMS(修士)ヒューマンを歌い,金原先生のゼミの皆で踊りました!
 一覧へ戻る 
PAGE TOPPAGE TOP